当社グループの長期ビジョンは、卓越したモータドライブ技術を軸に、地球環境にやさしい社会・産業インフラを実現することです。そのために、環境に配慮した高品質な製品・サービスを国内外に広く安定的に供給し、社会・産業インフラを支えていくことが当社グループの使命であると考えております。
その使命を果たすためには、気候変動への対応は重要な経営課題のひとつであることから、2023年6月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への賛同を表明しました。
TCFD:G20の要請を受け、気候関連の情報開示及び金融機関の対応をどのように行うかを検討するため、金融安定理事会(FSB)が2015年に設立。企業等に対して、気候変動関連リスク及び機会に関する「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」についての情報開示を推奨しています。
サステナビリティ委員会を設置し、サステナビリティ方針に基づいて全社的な取組みを進めております。委員会は、社長が委員長を務め、各担当執行役員を主なメンバーとして、原則として四半期毎に開催しています。
中でも気候変動については、特に重要なテーマと位置づけ、温室効果ガス(GHG)削減に向けた定量的な目標を設定し、委員会にて進捗状況をモニタリングしております。委員会で審議した内容については取締役会に報告し、当社グループの経営戦略に反映しております。
将来の気候変動に伴うリスクと機会を想定し、1.5℃/2℃未満と4℃の2つのシナリオを用いて、事業活動に及ぼす影響の分析を行いました。時間軸は、長期(~2050年)を主眼としつつ、その通過点である中期(~2030年)についても想定を行いました。事業活動に与える財務的な影響度については「大」「中」「小」の3段階で評価しました。
1.5/2℃未満シナリオ | 4℃シナリオ | |
---|---|---|
世界観 | 社会全体が低炭素化を推進し、温度上昇の抑制に一定の成果が表れる。省エネ・環境配慮製品の需要が増加する。規制や市場・評判など移行リスクが高まる。 | 経済発展を優先し、温度上昇に歯止めがかからず、気候変動の影響が悪化する。低炭素化が実現されず、異常気象等の物理的リスクが高まる。 |
参照シナリオ | SSP1-1.9,SSP1-2.6(IPCC AR6) NZE2050(IEA) |
SSP5-8.5(IPCC AR6) |
具体的な気候変動にかかるリスクと機会の想定は こちら
当社グループでは、サステナビリティ委員会において、気候変動に伴うリスクの認識、対応策の審議、進捗のモニタリングを行っています。気候変動の影響は中長期的な時間軸で発現することから、年次の事業計画、中期経営計画に加えて、関係各部門がサステナビリティロードマップを策定し、具体的な対応策を実行し、定期的に委員会へ進捗を報告しております。
また、サステナビリティ課題を全社横断的な取組みに落とし込むために、各事業部門・管理部門の実務者レベルの社員により組織されたサステナビリティワーキンググループにおいて、議論、アイデア出しを行っております。サステナビリティ委員会にて審議された内容は取締役会に報告しております。
当社は、地球温暖化の抑制に向けて、事業活動に伴うCO2排出量削減目標を次のとおり設定しております。
Scope1・2(2018年度比)