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ビッグデータ解析の特徴・メリット・デメリット!データ収集方法から可視化されるまで

ビッグデータ解析の特徴・メリット・デメリット!データ収集方法から可視化されるまで

IT・デジタル化が進む現代、「ビッグデータ」の解析や活用方法が企業やビジネスシーンなどで注目されるようになりました。ビッグデータの解析によって企業ではマーケティング施策、行政では手続き関連にデータを活用できるというメリットがあります。他にもビッグデータの利用方法は数多くあり、さらなる活用に向けて国の法整備も進んでいる状況です。
そもそも、ビッグデータとはどういった情報のことを指すのでしょうか。この記事では、ビッグデータの解析や収集方法、メリットやデメリット、加えてビッグデータの分析ツールを紹介します。

ビッグデータ解析とは

まず、データ解析とは膨大なデータを分類・整理したうえで数値や図表で表し、因果関係や問題点を解明していくことを指します。つまり、「ビッグデータ解析」とはビッグデータを対象にデータ解析を行い、有用な知識を得ることです。
近年、IT・デジタル化が進んでいることで全世界におけるビッグデータの量は増加しており、ビッグデータ解析の需要はさらに広がっていくでしょう。企業で蓄積されているデータの解析を行うことで、マーケティングや経営判断をデータドリブンに進められます。

ビッグデータとは(前提知識)

ビッグデータとは、非構造化の情報を中心とした大規模なデータの集まりのことです。インターネットやSNSなどを利用する人口が爆増したことにより、日々膨大なデータが生み出されています。パソコンやスマートフォンなどから生成されるデータには、動画や音声、文字や写真以外に通信記録といったものにまでログが存在するため、データの形式や種類はさまざまです。
従来のデータベース管理システムでビッグデータを扱うことは困難でしたが、デジタル技術の進歩により、常時発生している膨大なビッグデータを高速で簡単に解析できるようになりました。また、解析によって有用な知識を得て新しい仕組みを考えたり、抱えている課題や問題を解決したりすることも可能です。

ビジネスにおけるビッグデータ

ビッグデータの定義は、解析の目的によって変化します。ビジネスにおいてのビッグデータは、主に「財務データ」と「顧客データ」の2種類です。2つのデータについて具体的に解説します。

財務データ

企業の売り上げや利益、かかった費用など、財務部門が管理するデータです。財務データは、財務戦略やコストカット時の意思決定の際に活用できます。

顧客データ

顧客データの対象は、顧客の購買情報だけでなく、競合他社の店舗情報や販売価格など、集めやすいデータからWeb上で見つけられるデータまでさまざまです。これらのデータは、経営戦略を考える際の意思決定で活用できます。

時系列データ

時間の経過に応じて生成されるデータです。機器に取り付けたセンター等から、時系列で得られるもので、例えば、気温、湿度、気圧などの気象データ、工場の機器の稼働時間やセンサーからのモニタリングデータがこれに該当します。これらのデータを分析することで、異常の検出や、将来動向の予測に活用できます。

ビッグデータと従来のデータとの違い

ビッグデータと従来のデータには違いがあります。ビッグデータは、形式が定まっていない非構造化データが中心です。非構造化データとは、表や形式に変換するのが難しいデータのことで、文章や音声、動画などさまざまなデータが該当します。
一方で従来のデータは、システム間で形式や構造が決まっている構造化データで構成されており、集計や分析が行いやすいのが特徴です。2つのデータを比べると、ビッグデータは従来のデータよりも圧倒的に量が多いと言えます。

ビッグデータにある4つの特徴

ビッグデータの定義として、「容量(Volume)」「種類(Variety)」「速度(Velocity)」「正確性(Veracity)」という4つの特徴が挙げられます。これらを維持できないと、ビッグデータを解析しても十分な効果が得られません。ビッグデータを解析するうえでは、4つの特徴を把握しておきましょう。

ビッグデータにある4つの特徴

容量(Volume)

データの情報量のことです。IT・デジタル化が進む中、単位はTB(テラバイト)を超えて、PB(ペタバイト)やEB(エクサバイト)までスケールが大きくなることが予想されます。ビジネス面では、不特定多数の購入履歴の解析によって、人気商品の傾向を把握することが可能です。

種類(Variety)

データの種類を指し、文章や音声、動画以外にも位置データやセンサーのログデータなどが含まれます。解析の際は、偏りのあるデータだけを対象にしないよう考慮しなければなりません。

速度(Velocity)

データの発生速度や頻度、処理の速さを表しています。人や物から次々と生み出される多種多様で膨大なデータが頻繁に更新を繰り返しているため、常に最新の情報を維持しなければ解析の精度は上がりません。

正確性(Veracity)

データの正確さや信憑性を指します。ビッグデータの中には誤った情報や参考にできないデータ、デマなども含まれるため、不正確性を排除した信頼できるデータの活用が重要です。

ビッグデータ収集方法は?

ビッグデータは、WebサイトやSNSなどさまざまな場所から収集できます。ただし、収集目的が明確でなければ不必要なデータまで集まってしまうため注意しましょう。
主な収集方法には、以下の5つが挙げられます。

  • 顧客の購買・行動履歴
  • 商品・サービスの販売データ
  • Webサイトからの問い合わせ内容
  • SNSの投稿内容
  • ECサイトのログ

収集した情報にはエラーやノイズなどが含まれているため、解析しやすいようにデータを整える、データクレンジングの作業が重要です。

ビッグデータ解析の特徴

ビッグデータ解析の特徴として挙げられるのは、状況の正確な予測や把握が可能な点です。解析の際に収集するデータには、不完全で信頼性の低いものも集まっているため、データクレンジングを行ってノイズを除去します。

将来の状況を予測

Webサイトのアクセスログや売上データなどの状況は、ビッグデータの解析によって正確に予測できるため、ビジネスでは商品・サービスの需要予測や来客予測なども可能です。将来の状況を予測できるという特徴からリソースの配分が的確になり、ムダを削減できます。

正確な現状把握が可能

将来の予測だけでなく、現状についても正確な判断が可能です。例えば、市場の動向や商品・サービスの需要、顧客の行動などが挙げられます。現状把握によって適切な対応を取ることで、商品・サービスの開発や改善、売り上げや生産性の向上といった結果につながるでしょう。

信頼性の低いデータが混ざっている

ビッグデータには、不完全で正確ではないデータや信頼性の低いデータが混ざっているケースは少なくありません。信頼性の低いデータを解析し活用した場合、良い効果は得られないでしょう。解析の目的や対象領域によっては、事前のデータ抽出やデータクレンジングが必要です。

ビッグデータ解析のメリット/デメリット

ビッグデータの解析は、ツールなどを利用することで比較的簡単に行えます。では、解析による具体的なメリットやデメリットには何があるのでしょうか。それぞれ解説します。

メリット

ビッグデータ解析の主なメリットは以下の通りです。

データから事実に基づいて経営戦略を立てられる

ビッグデータ解析によって客観的な事実がわかり、それに基づいた意思決定で重要な経営戦略を立てられます。また、新規事業の立ち上げや売上アップなどの施策を考える際にも役立ち、個人の考えに偏った戦略になることも防げるでしょう。

迅速な意思決定ができ、質も向上する

意思決定の際は会議を繰り返すため、決定するまで時間がかかってしまいます。データ解析に基づいて意思決定を行う場合、客観的な事実から正確な判断を下せるため、迅速な対応が可能です。

業務の属人化を防げる

経験や個人の勘などが重要視される職場では、業務が属人化してしまうケースが多くあります。データ解析で客観的な意思決定ができる仕組みが整っていれば属人化を防げるため、業務が滞るリスクも減らせるでしょう。

新しいビジネスチャンスが期待できる

ビッグデータ解析でタイムリーに現状を確認することで、今まで把握できていなかった情報を得られます。そのため、新規事業や新商品・サービスの開発など、新しいビジネスチャンスを発見できる可能性が高まります。また、売上アップにつながる課題の改善などにも有効です。

デメリット

一方、デメリットには以下の点が挙げられます。

業務の負担が大きくなる

データ解析には情報収集の他に、統合や加工といった作業も必要です。そのため、データ解析の際は業務の負担が増えてしまいます。データ解析による負担を減らすには、専用のツールやサービスの利用がおすすめです。

期待した効果が得られない場合もある

すぐに成果を出そうと焦ったり、データの活用自体が目的になっていたりするケースでは、期待したような効果を得られません。解析したデータをどのように扱うのか、もう一度解析の取り組み方について考え直す必要があります。

集めたデータの維持・管理にコストがかかる

ビッグデータの解析には、膨大なデータを集めてそれを維持するスペースを確保しなければなりません。また、データ管理以外にもビッグデータ収集の仕組みを維持するシステムを持続することが重要です。その際に、収集したデータの維持や管理に継続的なコストがかかります。

個人情報漏えいを防ぐためにセキュリティ対策が必要になる

取り扱うビッグデータには、氏名や住所などの個人情報が含まれている場合もあり、それらの情報が漏れてしまうと賠償責任や企業の信頼を失うことにつながります。ビッグデータ解析のメリットはさまざまですが、情報漏えいのリスクがあることを忘れてはなりません。不正アタックの対策や暗号化、セキュリティ教育といった対策が必要です。

ビッグデータ解析のポイント

実際にビッグデータの解析を成功させて十分な効果を得るには、どういった点に注意すればよいのでしょうか。解析の際は、以下にある3つのポイントに留意しましょう。

目的や目標を明確にする

ビッグデータそのものは利益を生みません。解析をした結果をどう生かすかがカギです。ビッグデータにある情報は大量かつ多種多様であるため、まずは目的や目標が何なのかを明確にしておかなければなりません。「顧客のニーズを正確に把握したい」「最適な商品取扱量を確認したい」といった目的や目標を決めておきましょう。目的や目標があれば、どのデータを解析対象にするか定められます。また、分析に適した手法を選ぶ際も、目的や目標の設定が重要です。

分析は1回だけでなく繰り返し行う

ビッグデータの分析は1回で終わりではなく、回数を重ねることが重要です。さまざまなデータの分析を何度も繰り返し行うことで、深い分析結果を得られます。重要度の高いデータから分析を始めて、そこで得られた結果をさらに分析していくのが基本的な流れです。分析の際は、複数の手法を用いるようにしましょう。

マネジメント層や経営層の理解を得る

最終的な経営判断は、マネジメント層や経営層が行うでしょう。それらの層がビッグデータへの理解を示さなければ、新しいビジネスは生み出せません。
そのため、解析に適した環境の構築、ビッグデータにおける意思決定権などを考えていく必要があります。

ビッグデータの分析手法

ビッグデータを活用するには、データの分析が必要です。データの分析手法には多くの種類がありますが、ビッグデータの分析に利用できる手法は以下の8つになります。ここでは各手法の概要を解説するので、どの方法が適しているか悩んでいる方は参考にしてみましょう。

ビッグデータの分析手法

クロス集計

クロス集計とは、データを属性別に分けて属性の傾向を分析する方法です。ビジネスだけでなく行政やメディアなど多様な場面で用いられています。例えば、アンケートを集計して結果を性別や年齢、住所などに分けて回答者の属性から傾向を把握するのもクロス集計です。
クロス集計は、「属性クロス集計」と「設問クロス集計」の2つがあります。属性から傾向を判断するのが属性クロス集計で、設問の回答に基づいて行うものが設問クロス集計になります。
複雑な計算を行わないクロス集計は、統計学といった専門知識も必要ありません。エクセルを用いて簡単に行える手法のため、ビッグデータを分析する際は比較的扱いやすいと言えるでしょう。一目でデータの意味を理解しやすい点も特徴です。

アソシエーション分析

アソシエーション分析とは、膨大なデータからデータ同士の類似性や相関性を見つける手法です。「連関分析」とも呼ばれ、マーケティングの分野では消費者の行動パターンを分析する際に利用されています。アソシエーション分析ではスーパーや小売業者で購入された商品に関して、「Aが売れる場合はBも売れる」といったパターンを発見できます。データ同士の法則を新たに見つけ出すことは、今後の販売戦略に役立つでしょう。
また、アソシエーション分析には、「支持度(Support)」「信頼度(Confidence)」「リフト値(Lift)」という3つの指標があり、これらを押さえて顧客の購買行動を仮定し分析しています。

バスケット分析

アソシエーション分析から派生したバスケット分析は、顧客の購買履歴をデータとして分析し、商品の組み合わせと売れ行きを解析する手法です。2種類以上あるデータからそれぞれを組み合わせて分析ができます。バスケットとは買い物かごのことで、スーパーやネットショップなどで顧客がレジに持ってきたバスケットの中身を、マーケティングデータとしてすることが由来です。
商品単体ではなく2種類以上の組み合わせによって、より売れやすい組み合わせの商品を特定できます。商品陳列の配置決めや入荷量の調整、マーケティングキャンペーンなどに役立つでしょう。

クラスター分析

クラスター分析とは、異なる性質を持つデータの中から、似た性質や共通部分を持つものを集めて分析する手法です。「クラスター」とは「集団」を表し、クラスター分析では文字通り集団を作りデータを解析します。外的要因(性別や年齢)ではなく、内的要因(ヘルシー志向・旅行好き)で集団を形成してデータ解析に活用するのが特徴です。
クラスター分析を使って顧客をグループ化することで、潜在的なニーズやアプローチすべき層、自社製品のシェアなどを割り出せるため、マーケティング施策の立案に役立ちます。
クラスター分析の方法は2種類あり、一つが「階層的手法」と呼ばれる、似ているデータを一つの集団にまとめる手法です。もう一つは、事前に分類するクラスターの数を決めてそこにグルーピングする「非階層的手法」という手法になります。

RFM分析

RFM分析では、「Recency(直近の購入)」「Frequency(購入頻度)」「Monetary(購入金額)」の3つからなる指標を用います。顧客の価値を評価するため、それぞれ新規顧客や優良顧客、潜在顧客など目的や事業に応じて分類する分析方法です。RFM分析であれば、顧客データを基に効率良くマーケティング施策を解析できるでしょう。RFM分析は、ECや小売り業界でよく活用されています。

ロジスティック回帰分析

ロジスティック回帰分析は、回帰分析方法の一つです。回帰分析とは、結果に対する要因がどの程度影響を与えるのかを分析する手法になります。
膨大なデータから発生確率を予測できるロジスティック回帰分析では、データ同士の関係性を比較・分析し、結果を0から1の間の数値で表すのが特徴です。0は「発生しない」、1は「発生する」ことを表します。商品開発・研究の分野や、医療現場での病気発生率を分析する際などに用いられている方法です。

決定木分析

枝分かれのように分岐を繰り返して結果を予測する決定木分析は、「ディシジョンツリー」とも呼ばれています。やり方としては、顧客に対してアンケートを取るのが一般的です。アンケートは、「はい」または「いいえ」で答えられるようにする必要があります。
これにより、ターゲットを絞り込んだうえで顧客の属性を把握したり、購買行動の因果関係を探ったりすることが可能です。決定木分析は、マーケティング分野や統計、機械学習、リスクマネジメントなどに活用できます。

主成分分析

主成分分析は、分析したいデータに複数の変数が存在する場合、利用される手法です。ビッグデータの分析では、変数が多くなると分析がより複雑になる傾向があります。主成分分析は、分析対象の変数を絞ることによって分析をシンプルにしてくれる方法です。
ビッグデータの解析は複雑で、結果を簡単に出せないケースも珍しくありません。そういった状況で主成分分析を用いれば、データ本来が持つ情報を活用できるでしょう。主成分分析の例としては、身長と体重の値から肥満度を表すBMIが挙げられます。

ビッグデータ分析ツールを紹介

ビッグデータの分析には、機能性が高く誰でも使いやすいツールを導入することが重要です。しかし、分析ツールにはBIツールなど多くの種類があるため、どれを導入したらよいかわからないでしょう。BIツールとは、データを分析・可視化するツールです。
ここでは、ビッグデータ分析におすすめのツールを8つ紹介します。

Google データポータル(Looker Studio)

Googleが提供するGoogle データポータルは、現在名称が「Looker Studio」に変更されています。Looker Studioはビジネスにおける意思決定、レポーティングに特化したBIツールで、シミュレーション機能やデータマイニングといった機能はありませんが、ドラッグ&ドロップのオブジェクト機能が搭載されており、操作感はシンプルです。
Looker Studioには、データ統合やPDF出力、レポート共有機能などが備わっています。レポートの作成以外に、任意のWebページにレポートを埋め込むことも可能です。比較的簡単にレポート作成が行えるため、分析に関してはマニュアルがなくても実施できるしょう。

Domo

アメリカを拠点にしている「Domo(ドーモ)」は、全世界で2000社を超える企業がツールを導入しているクラウド型のプラットフォームです。データ収集や分析、保存・共有、リアルタイムの可視化など、データ分析に必要な機能がそろっています。プラットフォームであるため場所を選ばずアクセスでき、企業にいる全ての従業員があらゆる情報を共有可能です。導入までの期間も短く、さまざまな機能を組み合わせて自社に適したカスタマイズができます。
Domoには、主要な機能を30日間無料トライアル期間が設けられているため、まずはこちらの利用がおすすめです。具体的な料金プランに関しては、ユースケースに合わせた価格を案内してもらえるため、導入の際は公式Webサイトから問い合わせをしましょう。(※正式な条件に関しましては公式webサイトをご覧ください。)

Tableau

「Tableau(タブロー)」は、オンプレミス型とクラウド型の両方に対応したビジュアル分析に特化したプラットフォームです。データの探索や管理がドラッグ&ドロップで簡単に操作できるため、ツールに慣れていない場合でも使いやすいと言えるでしょう。
Tableauには「Tableau コミュニティ」があり、参加しているユーザーが100万人以上集まってお互いにサポートしあっているのが特徴です。直感的なビジュアル分析の他、デザイン性の高いダッシュボード作成といった機能も人気を集めている要素と言えます。
Tableauでは、14日間の無料トライアルが可能です。料金プランは組織向けと個人向けの2つがあり、詳しく知りたい場合は問い合わせが必要となります。(※正式な条件に関しましては公式webサイトをご覧ください。)

Microsoft Power BI

マイクロソフトが提供する「Microsoft Power BI」は、効果的なレポートをすぐに作成できるBIツールです。Power BIを利用して次世代AIツールを活用することで、データが持つあらゆる可能性を最大限に引き出します。従業員全員のPCに導入でき、ExcelなどのMicrosoft製品とのデータ連携も可能です。Excelに接続すれば、カスタマイズ性の高いダッシュボードを作成できるでしょう。
Microsoft Power BIの料金プランはユーザー単位となっており、主に2つがあります。「Power BI Pro」では月額1,250円、「Power BI Premium」は月額2,500円です。(※正式な条件に関しましては公式webサイトをご覧ください。)

FineReport

「FineReport(ファインレポート)」は、データ分析の他にデータマイニングやダッシュボード作成、ノーコードでの帳票などあらゆる操作に対応したツールです。70種類を超えるチャートとグラフから、より多くの視覚化されたデータをユーザーに提供します。
操作も比較的簡単で、ドラッグ&ドロップで分析画面の作成・操作が可能です。また、FineReportはデータ分析以外に、データ入力・出力もツール内で行えます。レポートや帳簿など各種データベースに入力できれば、リアルタイムなデータが更新されるうえ、さまざまなフォーマットでの出力もできます。
FineReportには無料トライアルが設けられており、搭載されている機能全てを使用できるうえ、90日間も利用できるのがポイントです。詳細な料金プランについては、問い合わせが必要になります。(※正式な条件に関しましては公式webサイトをご覧ください。)

Zoho Analytics

「Zoho Analytics(ゾーホー・アナリティクス)」は、データの分析や可視化をAIがサポートしてくれるBIツールです。データ集約・蓄積において、外部のシステムからデータの取り込みを自動化できるため、発生する工数を減らせるうえに社内外で分析結果の共有もスムーズに行えます。TwitterやYouTube、Google広告など500以上のアプリケーションとの連携も可能で、設定を行う必要もありません。ドラッグ&ドロップで直感的な操作ができる点も魅力です。
料金プランに関しては、クラウド版とオンプレミス版に分かれています。それぞれプランや金額が異なるため、導入の際は注意しましょう。

Yellowfin

「Yellowfin(イエローフィン)」は、シンプルながらデザイン性に優れたダッシュボードが特徴の分析プラットフォームです。ワークフロー全体を簡素化し、ダッシュボードの作成や管理レポート、データ接続などさまざまな機能が搭載されています。そのため、データ分析の自動化、全従業員への共有などがスムーズです。インストールは社内サーバもしくはクラウドになるため、時間や場所に関係なくデータにアクセスできます。
Yellowfinでは、無料評価版が30日間無料で利用できるため、試してみるとよいでしょう。料金プランを詳しく確認するには、公式Webサイトで見積りを依頼する必要があります。(※正式な条件に関しましては公式webサイトをご覧ください。)

Dr.Sum

「Dr.Sum(ドクター・サム)」は、組織内外に散らばるデータを収集・分析するBIツールです。IoTにより生成されるデータの処理に対応しています。ビッグデータの活用においては、10億件を1秒台で集計できるインメモリエンジンを採用しており、データ基盤の構築がスムーズです。操作や設定も簡単で、ノーコード開発も実現できます。
企業への導入実績が6,000社を超えているDr.Sumは、オンプレミス版とクラウド版の2つでライセンスを提供しています。ライセンスによって製品の価格やラインナップが異なるため、自社の利用シーンに適したものを選びましょう。

分析ツールの選び方

自社に合った分析ツールを選択することが重要ですが、導入する際の選び方として以下の点にも注意しましょう。

操作性が快適か

ツールを長く使っていくうえで、操作性は重要なポイントです。操作性が悪いと、作業量が増えて担当者の負担になってしまいます。シンプルで直感的な操作ができるか、操作手順が複雑ではないかを無料トライアルで試しておくと安心です。

必要なサポートが受けられるか

導入するツールのサポート内容が充実しているかどうかを確認しましょう。サービスを提供している会社によってサポート内容は変わるため、自社が必要とするサポートが受けられるかどうかを事前にチェックします。

ランニングコストは適切か

ツールは初期費用だけでなく、長く使い続けるためにはランニングコストの把握も大切です。初期費用がかからなくても、途中で機能を追加してその分の費用が発生する場合があります。

弊社でのビッグデータ解析技術

ビッグデータ解析の活用事例

活用次第の幅が広いビッグデータはあらゆる分野で生かされており、これからも多くの企業や自治体が解析に取り組んでいくでしょう。ここでは、ビッグデータ解析が生かせる場面を3つ紹介します。

ビッグデータ解析の活用事例

交通分野

交通の課題解決を図るサービスである「MaaS(Mobility as a Service)」では、地域住民や旅行者の移動データを分析してさまざまな知見を得ています。都市部の渋滞予測をする際は、リアルタイムでの交通量や車両の移動データ、天気などを総合的に分析して予測を立てているのが特徴です。

製造分野

製造業の分野では、予防保全にビッグデータを活用していました。予防保全とは、トラブルが起きてからではなく部品交換やメンテナンスの時期をデータから予測し、前もって対応する保全手法です。近年は設備や機器のIoT化が進んでおり、事前に異常を検知することでこれまでよりも厳密な予防保全を可能にしています。

ECの分野

ECサイトは毎日多数のアクセスがあり、さまざまな履歴が残っていきます。これらのデータを解析することで有効な知見を得られるうえ、ECサイトの改善にもつながるのです。顧客の訪問履歴を分析すれば、アクセス数の増加に直結する情報を取得できる可能性があり、加えて顧客情報も合わせて分析することで購買率の向上にもつながります。

まとめ

ビッグデータとは、非構造化の情報が大規模なデータとして集まったものです。IT・デジタル化が進む現代ではビッグデータの量が増え続けており、このビッグデータをいかに解析して有用な知見を得るかが課題となっています。
ビッグデータはWebサイトだけでなく、SNSなどさまざまな媒体から収集できる情報です。データに基づいて経営戦略を立てたり、意思決定をしたりといったメリットがあります。一方、収集したデータの維持や管理にかかるコスト、期待したようなコストが得られないなどのデメリットにも注意しましょう。

ビッグデータ解析の需要が高まることで、分析ツールも種類が増えています。ツールを導入する場合は、自社に適したものを選びましょう。


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